無常ということ

ヤスコ です。

日射しが暖かく、春らしくなってきましたね。

春は出会いと別れの季節。

スタジオでも、3月から4月にかけて、レギュラークラスの構成が変わります。

スケジュール

 

長い間、ずっと同じ事が続くと、ついその状態が永遠に続くものだと思ってしまいますが、それでも、変化しないものはありません。

 

平家物語、祇園精舎の冒頭部分はこう書かれています。

 

祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。…

 

私たち、昭和の時代は学校で復唱して暗記したものです。今はどうなんでしょう?

 

現代語訳は

祇園精舍の鐘の音には、諸行無常すなわちこの世のすべての現象は絶えず変化していくものだという響きがある。娑羅双樹の花の色は、どんなに勢いが盛んな者も必ず衰えるものであるという道理をあらわしている。世に栄え得意になっている者も、その栄えはずっとは続かず、春の夜の夢のようである。勢い盛んではげしい者も、結局は滅び去り、まるで風に吹き飛ばされる塵と同じようである。(ウィキブックス参照)

 

平家物語は、鎌倉時代前半(13世紀前半ごろ)の作品です。諸行無常というのは、おそらく現代よりも当時の方がより一層、真実味が深かったことと想像します。

  

全てのものは移り変わり、変化をしています。いつも同じではありません。

そのことに気づくことができたならば、今の一瞬一瞬を、より一層大切に過ごすことができるでしょう。

この命も、いつかは滅び、そのことは誰も免れないのですから。

 

ヨガの練習は、一生を擬えています。

スタジオでのクラスはたった数十分ですが、その時間、やれることを精一杯やり切り、そのことに満足し、最後はシャバーサナ(屍のポーズ)で、自然な営みに、安心して身を委ね、躊躇わずにカラダを手放します。

 

練習を重ねながら問うてみましょう。

 

「あなたが大切にしているものは何?」

 

そして、

 

「今、どんな感覚が湧き起こっていますか?」

 

om shanti